日本のパーカッショニスト、佐藤康和/ Yas-Kaz。東京藝大を卒業後、バリ島に移住。80年代以降、ガムラン音楽を軸に数多くの名作を残す。坂本龍一「エスペラント (’85)」への参加や、芸能山城組との接点など、後世の音楽家に与えた影響は大きい。本作のオリジナルは1986年。Studio Muleよりリイシュー。2023年に惜しくもこの世を去ったサックスの巨匠、ウェイン・ショーターも参加するなど充実の内容。ガムランの土着的なアプローチながら、その外観は古ぼけていない。細部まで繰り返し眺めても、その神秘性は損なわれない。探究心に裏付けされた正真正銘の名作だ。
(店主)
Ambient/ Ethnic/ Jazz