Aiko Takahashi – It Could Have Been A Beautiful [LP_Color]

日本のAiko Takahashi。セルフ・リリースを除くフル・レングスは初。限定300部、カラー盤（yellow transparent vinyl）。マスタリングはTaylor Deupree。レーベルはフランスのIIKKI/ laaps。こういった、音楽家の取り上げ方は流石のIIKKI。有名無名を問わず、一貫した哲学で丁寧に世に送り出す様は見事。本作のイマジネーションの源泉は、ワートワークを手がけたフランスのEdouard Eliasとの対話だという。その対話が影響しているのだろうか、本作のある種の視覚的な奥行きと広角は、はっと目を引く。また、環境音や様々なソースの電子音が持続的に配置される様は、作為的な音の構築を避けている印象を受ける。その、非音楽に通ずる剥き出しの美しさが本作の特出した点だ。

(店主)

Ambient/ Minimal