レーベルはSquama。前衛と親密さを兼ね備えた、レーベルの色に相応しい一品。作者はドイツを拠点とし、モンゴルをルーツに持つEnji。トラディショナルな歌唱法ながら、サウンド・メイクに滲む、様々な音のエッセンスは実に幅広い。同じくSquamaから発表の「Ursgal (’21)」で作者の登場に驚いた方も多いのでは。待望のリプレスにつきストック。180g重量盤。母語のモンゴル語で歌い上げるその佇まいは、SSWの自己表現として明瞭だ。しかし、日本人にとってはある種の無名性を受け取り、意識に具体的な楔を打つことなく、抽象的な浮遊感を獲得している。アンビエント・フォークの文脈でシーンに与えた影響は大きい。
(店主)
Ambient/ Folk

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