ノルウェーのヴァイオリニスト、ニルス・オークランドと同国の鍵盤奏者、シグビョルン・アーペラン。ECMよりリリース。本作は、各人のオリジナル曲と北欧のトラッドで構成される。ニルスはハーディングフェーレ(ヴァイオリンに似たノルウェーの民族楽器)を演奏する。都会的に統制された音とは幾分異なる、どこか情緒が漂うニュアンスは固有の響きだ。また、シグビョルンはハーモニウム(足踏み式のオルガン)を演奏する。どこか神妙で静謐な響きは、教会音楽でもキャリアを積む、シグビョルンならではの鳴り方だ。ジャズの伝統を尊重しながら常に枠組みを跨ごうとする、ECMならではの作品だろう。
(店主)
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