シカゴのトリオ、Purelink。2023年リリースの本作が待望のリプレス。セルフ・リリースの「Bliss / Swivel (’21)」は当時無名ながら世界中で評価が上がる。続く、UwU dust bathからリリースの2022年作品も素晴らしい出来だった。待ちに待った最初のフルレングスである本作が、実に素晴らしい。外観はミニマルだが、表層的でない。細部まで洗練が滲みながら、不要な緊張感はない。緻密に構築された、電子音の連なり。寸分でも邪魔な音が入れば不快になる境界線を、針の糸を通すように見事に音を配置していく。その抽象像を的確に、そして着実に聴者へ運ぶその拍は、石を穿つ雨だれのよう。
(店主)
#Ambient #Techno