“沈黙の次に最も美しい音”を哲学とするヨーロッパを代表する名門ジャズレーベルECM。そのECMでデビューしてから50年、なんと83歳のUSのギタリスト、ラルフ・タウナーによる2023年リリース。自作曲のほか「Danny Boy」「Little Old Lady」などのスタンダード、トラッドを収録。プロデュースはECMを創設したManfred Eicherが手がけた。
作品は一貫して、アコースティックギター 一本で構成されているが、John Coltrane, Bill Evans, Gershwinなど幅広い音楽からの影響を公言している。ただし、そこに保守的な(往々にして盲目的な)響きは一切ない。みずみずしく新鮮で、赤子が見る景色のように生きる喜びに満ちている。
その一方で、「Empty Stage」というタイトルで作品は幕を閉じる。アルバムのタイトルは「At First Light(夜明け)」。作者の人生そのものが投影されているようだ。
(店主)
#Ambient #Jazz

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