Leaving Records より Sam Gendel の22年作。
曲名には「刺し子」の文様──縞、魚鱗、麻の葉など──が与えられ、音はまるで糸を重ねるように織り合わされていく。短いスケッチの連なりはひとつの刺繍模様のように全体をかたちづくり、聴く者に時間の流れを静かに実感させる。
ドラムの細やかなリズムと、Gendel 自身のサックスやギター、電子音の靄が重なり、柔らかいメランコリーを漂わせる。録音地の小屋から眺めるコロンビア川の景色が、音に反射しているかのようだ。
派手な展開はない。ただ、音と音の間にある沈黙が、かえって豊かな色彩を呼び起こす。blueblue は、ジャズとアンビエントをゆるやかに架橋し、日常の呼吸に寄り添うサウンドスケープとして、Leaving Records のカタログの中でも特別な位置を占める。
Recommended track : “Tate-waku (竪沸く, rising steam)”
(店主)
Ambient / Jazz

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