フィンランドのVladislav Delay。2000年に発表した「Multila」に衝撃を受けた方も多いのではないか。以降、エレクトロ/ IDM シーンにおいて常に新たなテーマを提示している。本作はRaster-Notonより2012年にリリース。再発盤をストック。作者が得意とするのは、手数の多いビートメイクだ。数は多いものの、不要な手は打たない。的確に、かつ内面的な通路をたどって、聴者の心深くにその滋養は届く。一見、その音像をノイジーだと感じる方がいるかもしれない。そうしたら、少しでいいので、その乱筆に見える像をじっくりと眺めてほしい。いかに丁寧に、その筆が私たちの心のありようを描いているか、気づくであろうから。
(店主)
#Ambient #Glitch
